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私たちの健康管理をサポート コミュニティファーマシー【有限会社 日の出薬局】

京急線日ノ出町駅前の交差点では、ひときわ大きな緑十字が目に入る。

これはヨーロッパなどで薬局の共通サインとして使用されているものマークで、『日の出薬局』のシンボルになっている。

戦後すぐに開業した『日の出薬局』は、全国の処方箋受付、市販薬やオリジナル入浴剤「薬湯」の販売などを通じて、地域の衛生管理や、私たちの健康管理に関する正しい情報発信など、地域の暮らしを支える保健室的な「まちの薬局」だ。

なかでも力を入れているのは、「困ったことがあったら、まずは薬剤師に相談してほしい」と地域に呼びかけることだという。

もともと薬局は石鹸やミルクなどの生活必需品が揃い、身体の異変について気軽に相談ができる場所。時代の変化により消費のかたちは変われど、自分の身体を管理するためのサポートをしてくれる存在であることは今も変わらない。

今回は創業者 髙橋幸子先生のお孫さんで、3代目の和田二葉先生にお話を伺った。

「祖母は、まだ女性が大学に進学して働くことが珍しい時代の中で、職業婦人として自立を目指して薬剤師になったと聞いています。薬局を開業する資金は、この土地の進駐軍(駐留米軍)の兵隊さん向けのカレー屋「カリーコート・アポ」を始めて集めたようです。『アポ』はドイツ語の『Apotheke(薬局)』からとっていて、「いつか薬局を開業するんだ」という強い意志が込められていました。」

横浜市中区は市内でも早くからまちが出来ていったエリア。周辺には古くからの個人経営の薬局が多くあるのだとか。薬局を開業した当初はスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどがなかった時代で、生活に必要なものを購入するための場所として薬局は地域の人々に日々利用され、早朝から終電まで1日中営業していたのだという。

開業当初の様子

化粧品販売をしていた頃の様子

二葉先生は薬局の役割について、「患者力の向上」「未病対策」「薬の管理」などがあると話す。

「今は『医者に行けばいい』という考えを変えたいと思っています。日本は公費で医療費が無料になることもあり、すぐにお医者さんのところに行ってしまう人が多いですが、そもそも医療費は税金から支払われています。お医者さんに行く必要のない症状でも、自分は無料だからと診察を受ける人が多いと、医療財政がひっ迫して、最終的に税金も上がってしまうでしょう。また本当に必要な医療現場に財源が行き届かなくなってしまうかもしれません。自分の身体を自分が責任を持って管理し、正しく受診判断ができる力『患者力』を地域の中で向上させていくことも、「まちの薬局」として、また「かかりつけ薬剤師」としての役割だと考えています。」

「「その症状だったらまずは市販薬で様子をみてはどう?」とか、「この症状あるならどの病院どこのお医者さんがいい詳しいよ」といった相談にも応対しています。また未病の段階でケアすることも私たち薬剤師の役目。大きな病院に行った方が安心という方もいますが、大きな病院だと毎回診察する先生が変わることもあるし、科によっては薬の処方される日数が2か月分だったり3ヶ月分だったりとバラバラになることもあります。そんな時は、患者さんが通院しやすいように、こちらでお医者さんと相談して処方の日数を調整する、といった「薬の一元管理」も行っています。自分の家の近くにかかりつけ薬局を持ち、薬を一緒に管理してもらうのがあるべき姿かなと思います。」

受付近くには市販薬も充実

医療用の医薬品は1300~1400品目ほど管理している

「ここにいらっしゃる方はお年寄りが多いですが、大きなドラッグストアだと何を買ったらいいか相談できないし、たくさんありすぎても選べない。あなたの生活様式ならこれがいいんじゃないかなと勧められた方が買い易いと思うんです。そこでも日ごろから地域に密接した個人薬局の良さが活かせるかなと思っています。」

個人ならではの強みはこれだけにとどまらない。日の出薬局では災害時の備蓄として、医薬品だけでなく防災トイレなどの商品も備えている。またコロナ禍でも正しい情報を発信し、日々患者力の向上とまちの衛生管理を担っている。

横浜市災害備蓄薬局でもあり有事の際にも開局するそう

オリジナルの漢方入浴剤『薬湯』も魅力的だ。

「肌のトラブルや冷え性などに効きます。薬局オリジナルの商品を作りたいと考えていた時に、漢方が好きだということもあって、皆さんが気軽に手に取りやすい製品として、入浴剤を考えました。薬を扱う者として、西洋医学と東洋医学の良いところを提供したいと思っています。漢方薬は植物由来で副作用も少なく、香りには落ち着く効果もあるため、おススメですよ。」

また今後は「食」に関しても新たな取組みをして、未病対策につなげていきたいのだと語る。

薬の調剤に加え、患者さんが自らの身体を、責任もって管理していくためのノウハウを発信し続けている『日の出薬局』。60年以上、親子3代にわたって「地域を良くするための営み」を続けている薬局内には「Ask Your Pharmacist」の文字もあり、留学生や旅行客など時代とともに変化する町の人々にあわせた個人薬局の強みを垣間見ることができた。薬局が担う役割は想像以上。ぜひお気軽にあなたのまちの「かかりつけ薬局」で相談してみてください。

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